クリックポスト値上げへの備え|発送個数から増加額を計算し送料方針を見直す
2026年10月1日に、クリックポストの運賃が185円(税込)から240円(税込)へ改定されると発表されています。以下は2026年9月19日時点の発表に基づく、今後適用される予定の変更です。1個あたり55円、率にして約29.7%の値上げになります。
値上げ対策で最初に必要なのは、「いくら負担が増えるのか」を自店の数字で出すことです。この記事では、発送個数から増加額を計算し、送料以外の発送費用と分けて整理したうえで、店で負担するか、お客様から受け取る送料を変えるかを判断する順序で説明します。サイズ条件や差出方法を含む改定の全体像は、2026年10月のクリックポスト変更点で整理しています。
まず発送個数で増加額を計算する
発表されている変更の要点は次のとおりです。
| 項目 | 9月30日までの条件 | 10月1日以降の発表内容 |
|---|---|---|
| 運賃(税込・全国一律) | 185円 | 240円 |
| サイズ上限 | 長辺34cm・短辺25cm・厚さ3cm | 3辺合計60cm以内・長辺34cm以内、かつ郵便差出箱に投函可能なもの |
| 重量上限 | 1kg | 2kg |
| 差出方法 | ポストまたは窓口 | 原則ポスト投函(窓口は例外条件あり) |
数えるのは「注文数」ではなく「荷物の数」
増加額を計算するとき、母数はShopifyの注文数ではなく、実際に出す荷物の個数です。1注文で商品を2個口に分けて送る運用なら、荷物の数は注文数より多くなります。直近数か月のラベル発行数や発送済み個数から、月間の平均を出してください。
計算式と個数別の目安
改定による増加額は 55円 × 月間発送個数 で計算します(240円 − 185円 = 55円)。これは「発送個数が同じまま、各個の運賃が旧料金から新料金に変わる」という仮定での、税込運賃だけの単純比較です。
| 月間発送個数(仮定) | 旧運賃での合計 | 新運賃での合計 | 増加額 |
|---|---|---|---|
| 100個 | 18,500円 | 24,000円 | +5,500円 |
| 500個 | 92,500円 | 120,000円 | +27,500円 |
| 1,000個 | 185,000円 | 240,000円 | +55,000円 |
自店の発送個数に置き換える例として、月150個の発送がある店なら「150個 × 55円 = 8,250円」で月8,250円、年間では「8,250円 × 12か月 = 99,000円」の増加になります。この表と計算は運賃のみの比較で、梱包費・作業・受取送料・売上の変化を含む利益の予測ではありません。

旧運賃で出せる境界と、同時に改定される他サービス
発表では、9月30日23時30分(予定)までに支払手続きが完了した取引には旧運賃が適用されます。基準は支払手続きの完了であって、Shopifyで注文を受けた日や投函した日ではありません。また9月30日23時30分から10月1日6時00分まではシステムメンテナンスでサービスが停止する予定で、再開時刻は前後する場合があると案内されています。
同じ10月1日に、ゆうパケットの基本運賃は一律360円(現行は厚さ別に250円・310円・360円)へ、ゆうパックも平均約10%の改定(別紙の新運賃表では60サイズ・県内840円など)が発表されており、ゆうパックの包装用品も値上げされます(例:箱60サイズ100円→110円)。複数の配送方法を使い分けている店は、クリックポストだけでなく利用している全サービスで再計算が必要です。なお、ここで挙げたのは各サービスの基本運賃だけです。離島料金やその他の料金・条件は、改定後の公式案内で確認してください。
送料以外も含めて発送費用を分ける
運賃の55円増は、発表済みの確定した支出増です。一方で「発送にかかる費用」は運賃だけではないため、どこを見直せるかを分けて考えます。
| 費用の区分 | 内容 | 今回の改定との関係 |
|---|---|---|
| 運賃 | 郵便局に支払う配送料 | 10月1日に185円→240円へ改定される発表 |
| 梱包資材 | 封筒・箱・緩衝材・テープ・ラベル用紙 | 運賃とは別の支出。新しいサイズ条件で見直し対象になる場合あり |
| 移動 | ポストや窓口への往復 | 差出方法の変更(原則ポスト化)で手順が変わる場合あり |
| 作業時間 | CSV作成・支払手続・ラベル印刷・追跡番号の登録 | 金額ではなく時間。換算する場合は仮定と明記する |
| システム利用料 | Shopifyや発送アプリなどの月額 | 運賃とは別系統の費用。混ぜて計算しない |

時間換算と実支出を混同しない
作業時間を金額に換算する場合は、仮定であることを明記して別の列で管理します。たとえば「10件の発送に45分かかる」と仮定し、時給換算を1,500円と置けば1個あたり約113円相当ですが、これは現金の支出ではなく、作業改善の余地を測る目安です。実際に出ていくお金(運賃・資材・アプリ料金など)と、時間の換算値を足し合わせて「1件あたりの発送コスト」と呼ぶと判断を誤りやすいため、分けて扱います。
発送ミスや返送・再送の費用も同様に分けます。住所の入力ミスで返送されれば、再送の運賃と対応時間が余計にかかります。発生頻度は低くても1件あたりの損失が大きい項目なので、月あたりの発生件数とあわせて記録しておくと見直しの材料になります。
店で負担するか、お客様から受け取る送料を変えるか
増加額が出せたら、それをどこで吸収するかを決めます。主な選択肢は3つで、どれが常に最適という答えはありません。自店の利益率、競合の送料設定、リピートの多さなどで判断してください。
| 方針 | 内容 | 確認すること |
|---|---|---|
| 据え置き(店が負担) | 受取送料・商品価格を変えず、55円/個を利益から吸収 | 1件あたりの利益が55円減っても成り立つか。月100個なら5,500円の負担増 |
| 受取送料の改定 | お客様に請求する送料を上げる | 購入時の表示総額が上がる影響。カート放棄や競合との差 |
| 価格・送料無料条件の見直し | 商品価格への反映、送料無料の閾値の変更 | 送料無料の店は閾値の再計算。価格変更の案内方法 |
たとえば月100個の発送で据え置きを選ぶと、単純比較で月5,500円の負担増です。受取送料を185円から240円へ55円上げれば運賃分は相殺できますが、そのぶん購入時の総額が上がります。商品価格に織り込むか、送料として別途受け取るかの表示方針もあわせた検討事項です。
送料無料にしている場合は、お客様の請求額が変わらなくても店側の負担が1個55円増えます。無料にする条件(○○円以上など)の採算を再計算してください。送料無料の設計は「送料無料」の設定はどこからが現実的か、送料込みと送料別の考え方は送料込みと送料別、どっちが売れる?で整理しています。
新しい梱包条件と作業の無駄を一緒に確認する
10月からのサイズ条件は「3辺合計60cm以内・長辺34cm以内・かつ郵便差出箱に投函可能なもの」で、重量は2kgまでになります。ここで注意したいのは、単純な全面拡大ではない点です。現行上限の組み合わせである34×25×3cmは3辺の合計が62cmで、新しい合計上限の60cmを超えます。つまり「今まで使えていた箱がそのまま使える」とは限らず、梱包後の外寸で確認し直す必要があります。
また、重量上限が1kgから2kgに広がるからといって「商品をまとめて同梱すれば個数を減らせる」と決めつけないでください。同梱で発送個数が減れば増加分の一部を相殺できる可能性はありますが、梱包後の実寸・総重量と、実際に投函できるかどうかは別の確認事項です。窓口への持ち込みも、例外条件に該当し、かつ厚さ3cm以下の荷物に限られる点に注意してください。梱包の寸法や厚さの確認はクリックポスト厚さ3cm超え対処を参照してください。
作業にかかる無駄もこの機会に確認します。CSVの書式を毎回直す、追跡番号を1件ずつ手入力する、住所ミスで返送されるといったロスは、件数が増えるほど負担が大きくなります。増加分のすべてを作業改善で埋める必要はありませんが、「増加額 − 無駄を減らした分」が実質の負担増になります。
変更する金額と案内する日を決める
方針が決まったら、新しい受取送料の金額、適用を始める日、お客様への案内方法を決めます。
- 変更後の注文への適用を意識する。 Shopifyの配送設定を変更した場合、新しい送料は基本的に変更後に作成される注文へ適用され、受付済みの注文の請求額が自動で書き換わるわけではありません。実際の表示はカートでテストして確認してください。
- 表示箇所を揃える。 配送ポリシー、商品ページの案内、送料無料の条件表示など、送料が書かれている場所を一覧にして同じ内容に更新します。
- 作業の締切を決める。 9月30日23時30分(予定)の支払手続きの締切と、その後の停止時間を踏まえて、設定変更や案内の作業日を前倒しで決めておきます。
Shopifyの管理画面で送料や条件を変更する具体的な手順は、Shopifyの配送設定ガイドで説明しています。
よくある質問
値上げ分はすべてお客様の送料に上乗せすべきですか?
一律の正解はありません。据え置きにすれば1個あたり55円の負担増を店が吸収し、全額を転嫁すれば購入時の総額が上がります。自店の利益率・競合の送料・リピート率を見て、据え置き・受取送料の改定・商品価格や送料無料条件の見直しを比較して決めてください。
送料無料にしている店にも影響はありますか?
あります。お客様の請求額が変わらなくても、店側が支払う運賃は1個あたり55円増えます。送料無料の条件(○○円以上で無料など)の閾値や、価格への織り込み方を再計算する対象になります。
9月30日までの分は旧運賃で発送できますか?
発表では、9月30日23時30分(予定)までに支払手続きが完了した取引は旧運賃が適用されます。判定の基準は支払手続きの完了であって、注文日や投函日ではありません。また9月30日23時30分から10月1日6時00分まではシステム停止の予定で、再開時刻は前後する場合があると案内されています。
発送アプリを入れれば増加分を吸収できますか?
アプリが変えられるのはCSV作成や追跡番号の登録といった作業の部分で、郵便の運賃そのものは変わりません。作業時間を減らせても運賃の増加分を自動で補うものではないため、運賃とアプリ料金は別の費用として考えてください。
ゆうパケットなど他の配送方法に切り替えたほうが安くなりますか?
ゆうパケットも同日の改定で基本運賃が一律360円になる発表です。基本運賃だけの比較ではクリックポスト240円が依然として安いですが、サイズやその他の料金・条件はそれぞれ異なるため、最新の公式案内で確認してから判断してください。
まとめ
クリックポストの値上げへの備えは、「55円 × 月間発送個数」で増加額を出すところから始まります。増加額が分かれば、梱包資材・移動・作業・システム料と分けたうえで、店で負担するか、受取送料や価格・送料無料条件を変えるかを数字で比較できます。発表済みの変更は9月30日の支払締切とセットなので、試算と設定変更は余裕を持って進めてください。
なお、発送個数が増えるほど、CSVの作成や追跡番号の登録といった反復作業の負担も大きくなります。その部分の作業を減らす選択肢として、当サイトを運営するJizaiDevが開発・提供するShopifyアプリ「瞬時に発送!for クリックポスト」があります。掲載上の料金(Standard月8米ドル・10日間の試用・米ドルでの請求)と現在の条件は、Shopify App Storeの掲載ページで確認してください。アプリ料金は運賃とは別の費用です。
料金・条件の確認日:2026年9月19日。発表は今後適用される予定の変更であり、日本郵便の改定発表とクリックポスト公式の最新案内で再確認してください。
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